争いの絶えない世界では、
何が人と人とのあいだに
壁をつくるのだろう。

「つながることは、きっとできる。」

分断されたもののあいだに、
橋をかけていったインドネシア第4代グス・ドゥル大統領
の背中を、
娘のイナヤさんは未来へ継いでいく。

違いを、こわがらないこと。
受けとめる場所を、
自分のなかに見つけること。

心をひらくとは、
たぶん、
そういうことから始まるのだろう。

受け継がれたまなざしが、
今日も世界のどこかで、
小さな扉をひとつ、
そっと開いている。